内成の棚田

山の斜面に1000枚以上の棚田があり、内成(うちなり)棚田として「日本の棚田百選」に選ばれた素晴らしい風景を作っています。内成棚田の歴史は古く、鎌倉時代(1185年頃-1333年)の古文書に存在を記載されているそうです。春、夏、秋、冬と季節ごとにその表情を変え、美しい日本の風景を見ることができます。

■梅雨前の棚田
6月始めごろ棚田を見に来ました。初めて見た内成の棚田は噂にたがわず、「ワー、すごい!」と、思わず感嘆の声がでるほど素晴らしい景観でしたよ!棚田がこんなに美しく素晴らしいとは、本当に驚きでした!

地形に沿って美しいさまざまな曲線を描いています。この棚田を造ったお百姓さんたちは大変苦労したことでしょう。石垣を積み水を引いてきて水田にするのは、想像を絶する苦労があったと思います。よくぞこんなにしたものだと、ただただ驚くばかりです。

田植えが終わって、早苗がやっと緑を増していくこの時期、ずーと遠くまで続く棚田が新緑に輝いています。この棚田は、約30戸の農家により、42haの水田を耕作されているそうです。石城寺というお寺からの湧水を水源とした棚田米は、良食味米として評価も高いとのこと。

1枚の田の面積が小さな田んぼもあります。面積が一様ではなく、いわゆる不揃いな面積なんです。よくぞそんな田んぼで、むらなく田植えをしているものだと驚きます。

■夏の棚田
8月終り頃の棚田は黄金色になって、今にも稲刈りが始まりそうな稲の育ち具合です。1000枚以上もあるという圧巻の景色を見せる棚田。

このなんともいえない温かみのある形をしている田んぼを、長い時間見ていても全く飽きません。

下から見上げても美しい風景です。実るほど頭をたれる稲穂かなと稲が順調に育っていました。

この棚田が、江戸時代以前に作られ、400年以上の歴史があると聞いて感動!

■秋の棚田
9月、真っ赤な彼岸花が緑のなかにポツンポツンと彩りを添えています。秋真っ盛りのころの稲刈りが終わった田んぼの風景も、また風情があり心に染みるものがありますね。

平成13年にこの素晴らしい景観を持つ棚田を守ろうと、「内成の棚田とむらづくりを考える会」が設立され、地区住民全体で棚田を守るための活動が行われているそうです

ぜひとも行政と地元の方が協力して、永くこの棚田を守ってもらいたいと、心から願います。

そんな、いつ訪れても素晴らしい風景を見せ、驚くほど美しくスケールの大きな内成の棚田を、ぜひとも見に来てください。

以上が内成棚田の紹介でした。

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